第1章 — 全てが変わった朝(5)
作 変身
「今、書記長を中に入れてもいいか?」
父親の声が再び聞こえてきたが、今度はより鋭かった。
苛立っていた。
待っていた。
もう一度ノックした。
グレゴールはためらわなかった。
「いや。」
その言葉は素早く出た。
あまりにも素早く。
平坦に。
そして間違っていた。
沈黙が続いた。
重く、不快な沈黙だった。
右からは――
何もなかった。
左からは――
かすかな音がした。
妹だった。
泣いていた。
最初は静かに。
それから嗚咽に変わった。
グレゴールの思考は途切れた。
「……なぜ彼女は泣いているんだ?」
その疑問は残った。
答えられないまま。
なぜ彼女は他の人たちのところへ行かなかったのか?
なぜまだそこにいたのか?
彼女はたった今起きたばかりだったのか?
まだ着替えていたのか?
それとも――
それは彼のせいだったのか?
彼がドアを開けなかったから?
彼が起き上がらなかったから?
なぜなら――
彼は仕事を失うかもしれないから?
もしそうなったら――
すべてが崩壊するだろう。
借金。
プレッシャー。
責任。
そのすべてが再び押し寄せてくるだろう。
「……いや。」
グレゴールはその考えを振り払った。
「そんなことは起こらない。」
まだだ。
彼はまだここにいた。
まだ考えていた。
まだ試みていた。
そして、彼は家族を—
全く—
見捨てるつもりはなかった。
今のところ—
彼は床に横たわっていた。
静かに。
息をしながら。
彼の状況を本当に理解している人なら誰でも—
彼がそのドアを開けることを決して期待しないだろう。
このようには。
今ではない。
最悪の場合—
それは軽微な違反だった。
些細なマナー違反。
後で説明できること。
修正できること。
正当化できること。
これは彼が解雇されるようなことではなかった。
ありえない。
「…私を放っておくのが一番理にかなっている。」
それが論理的な選択だった。
合理的な選択。
しかし—
彼らは知らなかった。
彼らは知る由もなかった。
彼らは何が起こっているのか理解していなかった。
彼らはただ何かがおかしいと知っていただけだった。
そして、それが彼らを怖がらせた。
その恐怖—
その不確実性—
それが彼らを許した。
今でさえ。
この瞬間でさえ。
その時—
事務長が再び口を開いた。
より大きな声で。
より強く。
「ザムザさん。」
その声は全てを切り裂いた。
「一体どうなっているのですか?」
沈黙。
「あなたは部屋に閉じこもり…」
「私たちには短い返事しかせず…」
「ご両親を心配させ…」
「そして—」
わずかな強調。
「—職務を怠っている。」
一言一言が、前の言葉よりも重く響いた。
「これは容認できません。」
グレゴールは身を固くした。
「私はあなたの雇用主の代理として…」
「そしてご家族の代理として話しています。」
「明確な説明を求めます。」
口調が変わった。
より冷たく。
より鋭く。
「私は…驚いています。」
沈黙。
「あなたは信頼できる分別のある人間だと信じていました。」
「そして今—」
再び沈黙。
「このような振る舞いをするとは。」
その瞬間、グレゴールの中で何かが変わった。
パチンと。
壊れた。
「事務長!」
彼は叫んだ。
言葉が彼からあふれ出た。
必死に。
抑えきれずに。
「すぐにドアを開けます!ちょっと、ちょっと待ってください!」
彼の思考は次々と溢れ出した。
「体調が悪くて、めまいがして、起き上がれなくて――」
「まだベッドの中にいますけど、もう良くなりました、本当に――」
「今すぐ起きます――」
言葉はさらに速く飛び出した。
さらに大きな声で。
「次の電車に乗ります、8時の、そこに着きますから――」
「どうか、どうかこれ以上悪くしないでください――」
「私は一度も職務を怠ったことはありません、一度も――」
彼は話し続けた。
自分が何を言っているのかほとんど意識せずに。
一度に全てを解決しようとしながら。
全てをまとめようとしながら。
そして、彼が話している間に――
彼は動いた。
ゆっくりと。
タンスの方へ。
彼はすでにこれを練習していた。
ベッドの中で。
今――
彼はその経験を使った。
彼は押した。
体をずらした。
体を持ち上げた。
立とうとしていた。
ドアを開ける必要があった。
彼らに向き合う必要があった。
証明する必要があった――
何かを。
何でもいいから。
「もし彼らが私を見たら…」
一つの考えが浮かび上がった。
「もし彼らが衝撃を受けたら…」
そうなれば、もう彼の責任ではない。
それは現実となる。
否定できない。
しかし――
「もし彼らが冷静でいられたら…」
そうすれば、もしかしたら――
もしかしたら――
すべてはまだ修復できるかもしれない。
その思いが彼を突き動かした。
再び。
そしてまた再び。
ついに――
彼はやり遂げた。
彼は立ち上がった。
かろうじて。
不安定に。
痛みが全身に広がった。
しかし、彼はそれを無視した。
今――
ドアだ。
彼はそれに向かって動いた。
ゆっくりと。
慎重に。
意図的に。
そして――
鍵だ。
彼はそれを見つめた。
「…どうやってこれを回すんだ?」
手がない。
指がない。
あるのは――
彼の口。
彼の顎。
彼はためらった――
そして決意した。
彼は噛みついた。
強く。
金属が彼に押し付けられた。
彼は回した。
ゆっくりと。
力を込めて。
何か温かいものが――
湿ったものが――
彼の口から滴り落ちた。
暗く。
濃い。
それは鍵を伝って流れ落ちた。
床に落ちた。
彼は止まらなかった。
止まることはできなかった。
「聞いてくれ――」
事務長の、今や緊張した声。
「彼が鍵を回しているぞ」
グレゴールはさらに力を込めた。
痛みを無視して。
何もかも無視した。
そして――
カチリ。
鍵が開いた。
グレゴールは息を吐いた。
「……結局、鍵屋は必要なかったな」
彼は身を乗り出した。
ドアに体重をかけた。
そして押した。
ゆっくりと――
慎重に――
ドアが開いた。
ほんの少し。
それから、もっと。
さらに、もっと。
だが、まだ通り抜けることはできなかった。
向きを変えなければならない。
彼の体は――
大きく。
重く。
不格好だった。
彼はゆっくりと動いた。
慎重に。
倒れないように。
そして――
彼の姿が見えた。
最初は――
体の一部だけ。
半身だけ。
それから――
もっと。
さらに、もっと。
ついに――
彼らは彼を見た。
完全に。
全てを。
音がした。
主任書記から。
「――ああ!」
それは言葉ではなかった。
厳密には。
むしろ――
体から空気が抜けるような音。
衝撃。
純粋な衝撃。
グレゴールは彼を見た。
その男はドアに最も近い場所に立っていた。
口に手を当てて。
後ずさりながら。
ゆっくりと。
まるで目に見えない何かに押しやられているかのように。
彼の母親は――
彼女はそこに立っていた。
見ていた。
理解しようとしていた。
そして――
彼女は崩れ落ちた。
体が内側に沈み込んだ。
腕を組み、
頭を垂れた。
消え去った。
彼の父は――
硬直して立っていた。
拳を握りしめて。
それから――
混乱。
恐怖。
彼は顔を覆い、
泣いた。
グレゴールは前に進まなかった。
彼はその場に留まった。
半分は内側に、
半分は外側に。
ドアにもたれかかり、
彼らを見ていた。
すべてが崩壊していくのを見ていた。
外では――
世界は続いていた。
朝の光は強くなっていった。
通りの向こうには――
灰色の建物。
病院だった。
窓が並び、
冷たく、
静かだった。
雨はまだ降っていた。
今は大粒の雨が、
一滴ずつ。
中では――
朝食がテーブルに残されていた。
手つかずのまま。
多すぎる食事。
いつも多すぎる。
彼の父の習慣だった。
ゆっくりと食べ、
新聞を読み、
時間をかけていた。
壁には――
一枚の写真。
グレゴール。
制服姿で。
中尉だった。
まっすぐに立ち、
微笑んでいた。
自信に満ち、
尊敬されていた。
その人は――
もう存在しなかった。
グレゴールは少し身じろぎした。
もう一度話そうとした。
今度は落ち着いて。
感情を抑えて。
「今から…着替えます…」
「見本を…まとめます…」
「仕事に行きます…」
彼は支配人を見た。
「正確に報告してくれますよね…?」
彼の声は落ち着いた。
努めていた。
必死に。
「頑固ではありません…ただ働きたいだけです…」
「出張は大変ですが…やっています…」
「やらなければなりません…」
「家族が私に頼っています…」
彼の思考はまとまった。
集中した。
「お願いします…」
「これ以上悪くしないでください…」
しかし――
支配人はすでに動いていた。
後ずさりながら。
一歩ずつ。
目を凝らして。
唇を震わせながら。
そして――
彼は向きを変えた。
そして走った。